尼崎市長選2026、前回は有権者の約5人に1人の票で決まった。投票率と「1票の重さ」を市の数字で確かめた

結論から書きます。

2022年の尼崎市長選は、有権者のおよそ5人に1人の票で当選が決まりました。投票率は32.77%で、投票した人は124,855人でした。

一方、尼崎市の一般会計の規模は、2026年度で年2,472億円です。今年も前回と同じ投票率だとすると、投票した人1人あたり、年約196万円分の予算規模に相当する計算になります。

2026年の尼崎市長選は、11月8日(日)告示、11月15日(日)投票です。この記事では、誰に入れるかではなく、尼崎市選挙管理委員会と市が公表している数字だけで「1票の重さ」を確かめます。

選挙の日程:11月15日投票、期日前投票は11月9日から

まず日程です。市の選挙管理委員会の発表によると、次のとおりです。

項目 内容
選挙 尼崎市長選挙・尼崎市議会議員補欠選挙
告示日 2026年11月8日(日)
投票日 2026年11月15日(日) 午前7時〜午後8時
市長の任期満了 2026年12月1日
期日前投票 11月9日(月)から。会場によって最終日と時間が違います(下の表)

期日前投票の会場は4か所です。

会場 期間 時間
市役所南館1階 市民ロビー(東七松町1-23-1) 11月9日〜14日 8:30〜20:00
塚口さんさんタウン2番館2階(南塚口町2-1-2) 11月9日〜13日 9:00〜17:00
大庄北生涯学習プラザ2階(大島3-9-25) 11月9日〜13日 9:00〜17:00
あまがさきキューズモール1階(潮江1-3-1) 11月9日〜14日 10:00〜20:00

市の案内では、選挙のお知らせの裏面にある「期日前投票宣誓書」を書いて持っていくと手続きが早くなります。整理券がなくても、会場で宣誓書を書いて投票できます。最新の情報は尼崎市の期日前投票のページで確認してください。

報道では、現職と新人が立候補を表明しています。正式な候補者は、11月8日の告示で確定します。

前回は「有権者の約5人に1人」で決まった

結論は、2022年の市長選の当選者の得票は、有権者全体のおよそ2割だったということです。

2022年11月20日の市長選の開票結果(市選挙管理委員会)は、次のとおりです。

項目 数
当選者の得票 75,253票
2位の得票 48,144票
無効票 1,457票
投票した人 124,855人
投票率 32.77%

投票した人の数を投票率で割ると、有権者はおよそ38万1千人です。当選者の75,253票は、その約19.8%にあたります。つまり、有権者のおよそ5人に1人の票で、4年間の市長が決まりました。

逆から見ると、有権者の約3人に2人は投票しませんでした。投票しなかった人の数(約25万6千人)は、当選者の得票の3倍以上です。

投票率は70年余りで86%から33%へ

結論は、尼崎市長選の投票率は、長い目で見ると大きく下がってきたということです。市の公表している20回分の記録から、主なものを抜き出します。

選挙 投票率
1951年(第2回) 86.02%(最高)
1978年(第9回) 49.31%
2006年(第16回) 39.87%
2010年(第17回) 29.35%
2014年(第18回) 25.69%
2018年(第19回) 24.71%(最低)
2022年(第20回) 32.77%

2018年の24.71%は、記録が残る20回の中で最も低い数字です。2022年は32.77%と、8ポイントほど戻りました。この記事では、戻った理由までは確かめていません。

男女別では、1970年以降のすべての回で、女性の投票率が男性を上回っています。2022年は男性31.76%、女性33.70%でした。

2026年の「1票」をお金で見ると、1年で約196万円分

結論は、投票する人が少ないほど、投票した1人が選ぶ予算は大きくなるということです。

2026年9月1日時点の尼崎市の選挙人名簿の登録者数は、384,078人です(市選挙管理委員会)。また、市が公表した2026年度の当初予算では、一般会計は2,472億円です。

ここからは、私の計算です。

  • 有権者1人あたりの一般会計: 2,472億円÷384,078人=約64万円(1年分)
  • 前回と同じ投票率(32.77%)なら、投票する人は約12万6千人
  • 投票する人1人あたりの一般会計: 2,472億円÷約12万6千人=約196万円(1年分)

もちろん、市長が予算を一人で自由に決めるわけではありません。2026年度の予算はすでに3月に議決されていて、新しい市長が関わるのは主に次の年度からの予算づくりです。予算には市議会の議決が必要で、国の制度で使い道が決まっているお金もたくさんあります。なお2,472億円には借り換えのための借金(借換債)が含まれていて、これを除くと2,423億円です。だからこれは「1票が196万円分の価値を持つ」という意味ではありません。投票しない人が増えるほど、投票した人の判断が市全体のお金の流れに与える重みが大きくなる、という目安です。

当選に必要な票数でも見てみます。候補者が2人で、前回と同じ投票率・無効票の割合なら、当選ラインはおよそ6万2千票です。これは、今年の有権者の約16%にあたります。

私の考え:1票は軽くない。軽く見えるだけ

「自分の1票で何かが変わるとは思えない」という気持ちは、自然だと思います。38万人の中の1人です。

でも数字を並べると、実際に市長を選んでいるのは有権者の2割前後の人たちです。投票に行く人が少ないほど、その2割の判断が、残りの8割の暮らしにも同じように効いてきます。

誰に入れるかは、選挙公報や候補者本人の発信を見て、それぞれが決めることです。この記事が言えるのは一つだけです。尼崎市では、行くだけで、市長を実際に選んでいる3人に1人の側に入れます。

まとめ

  • 2026年の尼崎市長選は、11月8日告示・11月15日投票です。期日前投票は11月9日から、4か所で行われます。
  • 2022年の当選者の得票75,253票は、有権者のおよそ5人に1人にあたります。
  • 市長選の投票率は、1951年の86.02%から2018年の24.71%(最低)まで下がり、2022年は32.77%でした。
  • 2026年度の一般会計2,472億円を、前回並みの投票率で投票する人の数で割ると、1人あたり年約196万円の予算規模に相当します(市長が予算を一人で決めるわけではありません)。

ではまた。

参考にした資料

  • 尼崎市選挙管理委員会「選挙の期日等について」「期日前投票」(令和8年11月15日執行 尼崎市長選挙及び尼崎市議会議員補欠選挙)
  • 尼崎市選挙管理委員会「令和4年11月20日執行 尼崎市長選挙 候補者別得票数」
  • 尼崎市「尼崎市長選挙」投票率の推移(第1回〜第20回)
  • 尼崎市選挙管理委員会「選挙人名簿」定時登録(令和8年9月1日時点)
  • 尼崎市「令和8年度 当初予算の概要」

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