タイムラインが電気代の悲鳴で埋め尽くされる季節、また来たなって感じなんだけど。8月の検針票を見てSNSに叫びをぶちまける人、今年は例年よりだいぶ多い気がする。補助金あるのになんで下がらないの、って声もよく見かけるけど、これ実はけっこう根の深い話だと思う。
「補助あるのに下がらない」のカラクリ
正直に言うと、私も少し前まで「電気代補助=請求額そのものが安くなる」くらいのざっくりした理解でいた。でも実際は、あの手の補助は1kWhあたりの単価を数円下げる仕組みで、使用量自体には一切効かない。つまり真夏にエアコンをフル稼働させて使用量が跳ね上がれば、単価が下がっていても総額はあっさり補助分を飲み込んでしまう。
さらに燃料費調整額という、もう一つの変動要素も絡んでくる。円安や燃料価格の動きで毎月じわじわ上下するこの調整額、補助のニュースほど話題にならないけど地味に家計への影響は大きい。「補助があるから安心」と思っていた人ほど検針票のショックが大きいのは、この二重構造をあまり知らないまま夏を迎えているからじゃないかと思う。
節電の我慢にはそろそろ限界がある
で、SNSでよく見る対策が「設定温度を上げる」「日中は極力エアコン切る」系の節電テク。もちろん効果はゼロじゃないけど、猛暑日が続く中でエアコンを我慢するのは、正直言って家計防衛というより健康リスクの先送りだと思う。熱中症で救急搬送された医療費や、体調を崩して仕事のパフォーマンスが落ちるコストを考えたら、数百円の節電のために我慢する意味って本当にあるのかな、と冷静に考え直したい。
ここは私ははっきり立場を決めていて、真夏のエアコン我慢は家計防衛としてコスパが悪いと思っている。節約すべきはエアコンの使用量じゃなくて、その周りにある固定費や契約内容の方だ。使う電気は使う、その代わり別のところで帳尻を合わせる、という発想に切り替えたほうが精神的にもずっと楽になる。
家計防衛のリアルな工夫は「量」より「単価と契約」
じゃあ具体的に何をやるかっていうと、まず電力会社やプランの見直しは地味だけど効果が出やすい。自由化以降、地域によっては複数の選択肢があるのに、契約したまま何年も見直していない家庭は意外と多い。基本料金や単価の体系は会社ごとに違うから、使用量の多い家庭ほど乗り換えの恩恵が出やすい傾向がある。
あとは家電の「経年劣化による電気食い」も見落としがちなポイント。エアコンや冷蔵庫は10年を超えると消費電力が新しいモデルより明らかに大きくなっていることが多くて、買い替え初期費用はかかっても年間の電気代で数年かけて回収できるケースがある。「壊れてないから使い続ける」が、実は一番高くつく節約になっていることもある。
そしてもう一つ、電気代という支出そのものより「収入や資産の側でインフレに備える」視点も忘れたくない。電気代高騰はエネルギー価格上昇の一部が家計に転嫁されている現象で、これは節電では根本的に解決しない構造の話だ。だとしたら、支出を削る努力と同じくらい、資産の一部を物価上昇に強い形で持っておく、副業で収入源を増やしておく、といった「守り方を増やす」発想の方が長期的には効いてくると思っている。
悲鳴を上げるだけで終わらせないために
SNSで検針票のスクショを上げて悲鳴を共有するの、気持ちはすごくわかる。ただ、それで終わらせずに「じゃあ自分の契約プランはいつ見直したっけ」「この家電はもう何年目だっけ」と一つでも確認するきっかけにできたら、来年の8月は少し違う気持ちで検針票を開けるかもしれない。補助金のニュースに一喜一憂するより、自分でコントロールできる部分に目を向けたほうが、結局は精神衛生上もいい。
とはいえ電気代の話は地域差も家族構成差も大きくて、これが正解というのは正直まだ言い切れない部分もある。とりあえず今年の夏は、エアコンは我慢せず、契約とインフレ対策の見直しから始めてみようかなと思っている。ではまた。