防災の話って、毎年台風とか地震のニュースのたびに「備蓄しなきゃな」って思うんだけど、気づいたら忘れてる。そういう人、結構多いんじゃないだろうか。私も長らくそのループにいたクチで、今回は一人暮らしの防災備蓄について、なんで続かないのか、どうすれば続くのかを一緒に整理してみたい。
一人暮らしの備蓄が挫折しやすい理由

まず単純に、収納スペースがない。ファミリー向けの防災本には「水は1人1日3リットル、7日分で21リットル備蓄しましょう」なんて書いてあるけど、ワンルームで21リットルの水をどこに置けというのか。玄関にペットボトルの箱を積み上げるスペースがある人ばかりじゃない。
それから、防災情報のほとんどが家族向けに作られている、というのも地味に効く問題だと思う。「家族で避難ルートを確認しましょう」「役割分担を決めておきましょう」と言われても、一人暮らしだと相談する相手がそもそもいない。全部自分でやるしかないし、全部自分の判断でやらなきゃいけない。この「孤独に備える」という前提が、後回しにする一番の理由になっている気がする。
あとはお金の話。防災セットを一式まとめて買うと、ヘルメットに簡易トイレに保存水にアルファ米にとで、下手すると1万円を軽く超える。一人暮らしの家計にとって、いきなり出る1万円は結構な決断だ。「命に関わることだから出費を惜しむな」と言うのは簡単だけど、現実には毎月の固定費とのバランスの中でしか判断できない。ここを無視した防災論は、正論だけど届かない。
「非常食を買い込む」から「日常の延長にする」への切り替え
私自身、防災備蓄というのは非常食をどっさり買って押し入れに眠らせておくことだと思い込んでいた時期がある。でも実際は、ローリングストックという考え方の方がずっと現実的だと今は思っている。普段から少し多めに食品や日用品を買っておいて、古いものから使って、使った分だけ買い足す。特別な棚を作る必要もないし、賞味期限切れで泣く思いをすることもない。
これの何がいいかというと、備蓄が「非常時のための特別な支出」から「いつもの買い物のちょっとした延長」に変わることだ。レトルトカレーを常に3〜4個ストックしておく、カセットコンロのボンベを切らさないようにする、水は箱買いの2Lペットボトルを常に一箱分キープしておく。これくらいなら、一人暮らしの収納でもなんとかなるし、心理的なハードルも低い。
正直に言うと、防災セットを一式買うより、こっちのやり方の方が一人暮らしには向いていると私は思っている。セットで買うと安心はするけど、中身を把握してないことが多いし、使わないまま期限が切れて結局買い直しになるパターンをよく聞く。日常の延長にした方が、結果的に「使える備蓄」になる確率が高い。
優先順位をつけるなら、水・電源・情報
限られたスペースと予算の中で全部を揃えるのは無理だから、優先順位は考えておいた方がいい。私の中での順位は、水、モバイルバッテリー、情報源の確保、この3つが上位に来る。
水は言うまでもなく生命線だし、かさばるものだからこそ計画的に持っておく価値がある。モバイルバッテリーは、停電時にスマホが使えるかどうかで安否確認や情報収集の質がまるで変わる。一人暮らしだと停電時に頼れる同居人がいないぶん、スマホが唯一の外部との接点になる場面も多い。そして情報源、これは自治体の防災アプリの登録やハザードマップの確認といった、お金のかからない「準備」の話だ。備蓄というとつい物を揃えることばかり考えがちだけど、情報を先に仕入れておくことも同じくらい実践的な備えだと思っている。
逆に、優先順位が低いと感じているのは簡易トイレやランタンといった「あると安心だけど使う頻度が極めて低いもの」で、これは余裕ができてから追加すればいい範囲だと個人的には割り切っている。全部を一度に揃えようとするから続かないし、疲れる。
お金の面でどう捻出するか
ローリングストック方式のいいところは、月々の食費・日用品費の予算の中に溶け込ませられることだ。「防災費」として別枠を作ろうとすると挫折しやすいけど、いつもの買い物リストに「多めに買う」を混ぜ込むだけなら、家計簿上のインパクトはそこまで大きくない。モバイルバッテリーのような初期投資が必要なものだけ、ボーナスや臨時収入のタイミングで一つ買っておく、くらいの緩さで十分回っていくと思う。
ここまで書いてきて、防災備蓄って結局「継続できる仕組みを作れるかどうか」の話に尽きるんだなと改めて思う。完璧なリストを作ることより、無理なく続けられる形を先に決める方が、一人暮らしには合っている気がする。まだ自分の中でも試行錯誤の途中だけど、ではまた。
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