ポイ活ってさ、隙間時間にコツコツやってる人多いと思うんだけど、あれって時給に直すといくらなんだろうって、ふと気になったことないだろうか。私はある。そして計算してみたら、素朴に「うっ」となった。今日はその「うっ」を、なるべく冷静に分解してみようと思う。
ポイ活っていう言葉自体がふわっとしてるけど、中身は結構バラバラだ。アンケートに答える、レシートを撮る、広告動画を見る、アプリのミッションをこなす、証券口座やクレジットカードを申し込む。これ全部「ポイ活」って一言でくくられがちだけど、時給換算すると天と地くらい差が出る。まずはそこを分けて考えないと、話がぐちゃぐちゃになる。
「1件5分で5円」を時給に直すとどうなるか

仮に、1件5分かかって5円相当のポイントがもらえる案件があったとする。単純に計算すれば、1時間で12件こなせて60円。これが時給60円だ。最低賃金の10分の1にも届かない。都道府県によって最低賃金は変わるけど、どこの地域でも1000円前後はある時代に、時給60円という数字はなかなかインパクトがある。
もちろん実際は「隙間時間」にやるものだから、通勤中とか、テレビを見ながらとか、他のことと並行してやってる場合が多い。その意味では「時給」という尺度自体がそもそもズレてるという反論もあると思う。ただ、それでも「時間を使っている」という事実は消えない。並行作業だから無料、というわけではないというのが、まず一つ目の気づきだった。
クレカ案件や証券口座開設だけ、なぜか時給が跳ね上がる
ここで面白いのが、クレジットカードの新規発行とか、証券口座の開設みたいな「高単価案件」だ。手続き自体は10分から30分程度で、もらえるポイントが数千円〜1万円相当になることも珍しくない。仮に20分の作業で5000円相当だとすると、時給換算では15000円。さっきの60円とは桁が3つ違う。
これだけ見ると「じゃあ高単価案件だけやればいいじゃん」って話になりそうだけど、当然そう単純でもない。高単価案件は基本的に「一人一回」で終わりだし、同じ人が何個も口座やカードを作り続けるのには限度がある。時給が高いのは、それが継続可能な労働ではなく、いわば「一度きりのボーナスステージ」だからだ。時給という尺度は、繰り返せる作業にしか本来なじまないんじゃないかと思う。
それに、カードの解約タイミングや年会費、口座の維持コストみたいな「あとから効いてくる要素」もある。時給換算の分子(もらえるポイント)ばかり見て、分母側にひそむ将来の手間やコストを見落とすと、後で帳尻が合わなくなる。ここは正直、自分も一度「ポイントの額面がすべて」だと思い込んでいた時期があって、後から手続き周りの面倒さに気づいて反省したことがある。
時給に出てこない「注意力」というコスト
もう一つ、時給換算では絶対に見えてこないものがある。それが「注意力」だ。ポイ活アプリって大体、通知がしょっちゅう来る。ミッションの締め切り、期間限定キャンペーン、今だけ倍率アップ。これに反応する頭のリソースって、地味に消耗する。
行動経済学の話を持ち出すまでもなく、人間が一日に使える判断力とか集中力には上限がある。ポイ活のために「今日はどのアプリを開いて、どのミッションを消化して」と頭の中でタスク管理をする時間、これは案件の作業時間には含まれない、いわば見えない残業だ。時給60円の作業をこなすために、その前後で意外と脳のメモリを使っている。ここを無視して額面のポイントだけで満足度を測るのは、ちょっと危ういと思っている。
逆に言えば、この「注意力のコスト」が低い作業、つまり完全に自動化されてるとか、ついでにできる系の仕組みだけ残すのが一番賢い付き合い方なんじゃないだろうか。レシートを撮るのを習慣化してほぼ無意識でできるようになった、とかならまだいい。逐一アプリを開いて損得を計算しながらやるタイプの案件は、時給が低いうえに注意力まで削られる、二重取りされてる状態だと思う。
それでも私がポイ活を否定しない理由
ここまで書くと「じゃあポイ活って意味ないじゃん」って結論になりそうだけど、私はそうは思わない。時給換算だけで価値を測るのは、そもそも設問の立て方として狭すぎる。ポイ活には「支出を意識するきっかけになる」という副次効果があって、これは時給には乗らない部分だ。レシートを撮る習慣がある人は、そうでない人よりも自分の支出に敏感になりやすい。これは節約という文脈では地味に効いてくる。
だから私の立場ははっきりしていて、低単価のコツコツ系ポイ活を「稼ぐ手段」だと期待するのは筋が悪い、でも「習慣化・支出の可視化」の副産物として付き合うなら悪くない、というスタンスだ。稼ぐことが目的なら、時給換算で見劣りしない高単価案件だけを、しかも回数が限られることを理解した上でつまみ食いする方が合理的。そこを混同して「毎日コツコツやってれば副収入になる」と思い込むと、時給60円の労働をせっせと続けることになりかねない。
時給という物差しは冷たいけど、案外正直だ。ポイ活を始める前に、一度だけでも「これ何分かかって何円分になるんだっけ」って計算してみると、自分がどのタイプの案件に向き合っているのか、意外とはっきり見えてくる。
ではまた。次は「高単価案件だけ狙う場合の落とし穴」あたりも、いつか整理してみたい。
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